1789 | 曽野綾子 | はくぶん | 2009-08-14 00:29:25 |
曽野綾子という作家のエッセイを読んでいるが、なかなかいいことが書いてある。 人間とは、世の中とは、といった内容のエッセイなのだが、 綺麗事を言うわけでもなく、理想論を展開するわけでもない。 かと言って、手抜きやぐうたらの勧めといった内容でもない。 ある種の作家にありがちな自分の自慢話に終始しているわけでもなく、 手前味噌な方法論やノウハウを紹介しているわけでもない。 内容全体に自然で柔らかい感じが溢れている。 実際にはどんな人間なのか、まったく知らないが それが彼女自身の考え方や人格から来ているものだとしたら、 クリスチャンであるということが大きく影響しているように思う。 視点や感性が普通の日本人とは少し違う印象を受ける。 しかし、それは外国的というものでもない。 日本的な価値観とキリスト教的な人間観や道徳観が混ざり合ったような、 そんな独特で不思議な雰囲気を醸し出している。 書かれている内容通りの人間だとしたら、なかなか魅力的な人物である。 |
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