5119 死刑 はくぶん 2014-01-15 06:26:54
先進国で死刑制度を導入している国は、日本とアメリカだけだそうだ。
そして、日本人の85.2%の人が死刑制度に肯定的であるらしい。
一方アメリカでは、2013年9月にロイター通信が報じた世論調査によると、
肯定派は約6割と、1972年以来で最も低い数値を記録したようだ。
アメリカでもウィスコンシン州やノースダコタ州など、
20以上の州や地区、領に於いて、死刑は廃止もしくは停止となっているようだ。

日本周辺を見てみると、どの国にも死刑は存続している。
韓国が1997年を最後に、ロシアが1999年を最後に、
死刑を執行していないという記録がある。
太平洋地域ではフィリピンやカンボジアが廃止したくらいで、
アジア諸国には総じて死刑制度は根強く残っていると言える。
ただ、同じアジアでも中東地域はヨーロッパの影響を受けるのか、
廃止した国、執行を停止している国をちらほら見かける。

死刑制度は犯罪に対する抑止力とする考え方もある。
しかし、多くの国が廃止もしくは執行停止している状況を考えると、
必ずしも抑止力にならない現状があるのかもしれない。
冤罪のまま死刑が執行されてしまった例や、
人道的かつ確実な死刑方法が未だに存在しない点も、
廃止、停止に向かわせる大きな要因になっているという。

しかし、世界の流れに反するようだが、
“リベンジ”や“倍返し”が流行語になる日本では、
死刑制度はなかなか廃止されないだろうと思う。
日本人は人道的な立場よりも、復讐を優先するからだ。
殺人という重犯罪に対する罰として、日本人が裁判長に期待する判決は、
恐らく死刑以外にあり得ないだろうと想像するからだ。
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