5764 睡魔と終電 はくぶん 2014-06-18 23:51:53
目を閉じると途端に吸い込まれそうになる。
今がまだ夜の早い時間ならいいのだが、終電の時間帯。
乗り過ごしたら終わりである。
ちょっとだけ目を閉じて、何回もハッとして目が覚めた。
元々は電車の中でなど寝れるタイプではなかったのだ。
若い頃に一度だけ徹夜明けで乗り過ごして、中野で降りるはずが、東京駅まで行ってしまった経験がある。
しかし、それ以来…いや、10年以上前に一度、実家の最寄り駅を乗り過ごして、終点まで行ってしまった経験もあった。
3駅引き返すだけだったので大したことはなかったし、幸いなことに終電の時間でもなかった。
まあ、何回かそういうことがあるものの、何れも終電ではない。
しかし、今は終電の時間帯。
乗り過ごすことは帰れなくなることを意味する。
目を閉じてはいけない。
しかし、電車の心地よい揺れに、目を開けていられない。
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