5806 | 論評 | はくぶん | 2014-06-25 15:44:54 |
コロンビア戦で大敗した日本チームのサッカーに対し、元ヴェルディ総監督の李国秀が、歯に衣着せぬ発言で酷評している。 その内容が核心を突いていて、一般の記事では味わえない真の面白さがある。 「日本は頑張っただけ。サッカーになっていなかった。コロンビアは素晴らしかった。上手さと賢さを兼ね備えていた。大きな差があった」 「日本の攻撃は勢いだけ。あまりに“かみ合わせ”が悪い。お互いの意思疎通が感じられない。選手たちがなぜイライラしないのか。不思議で仕方ない。日本はサッカーの本質が分かっていない」 「外に向かって不満を示すのではなく、味方の選手自身に訴え、意志を示さなければ意味がない」 「サッカーは、いつ、どこで、なぜ、そこでボールを受けるのか。いつ、どこに、なぜ、そこにボールを出すのか、を考え抜いて行う競技。コロンビアの選手はそれが身にしみているから、じっくり守った上での、ボールをきっちり回しての速攻を次々と決めた」 「後半開始からロドリゲスを投入し、コロンビアが本来の姿に戻っただけ」 「なぜ守備的MFに青山を先発させたのか。前に出て守るタイプだが、私は評価しない。中盤で相手にかわされ入れ替わることは、守備的MFとしてはあってはならないプレー。そのリスクがある選手で、ザッケローニ監督も後半途中から山口に代えた」 「あれ(前半早々にPKを与えた今野の守備)はギリギリのプレー。相手が一枚上だった」 「(大久保は)もっと自分のプレーを整理してほしい。シュートが武器のFWなのだから、ゴール前に構え、シュートに対して集中してほしかった。後半、右からのクロスをボレーで打って外した。まあ、あれを決められるなら、欧州の一流リーグでプレーしているだろうが」 「(香川は)常に目一杯のプレーだった。力の使い分けが出来るのが一流。DFをかわすまでは70%、シュートの瞬間だけ100%の力で、というように。」 「(香川はそれができる選手だと思っていたが)W杯の本番では出来なかった、ということだ」 「今大会の日本代表で合格点を与えられるのは、岡崎だけだろう。そのシーンは、本田との間で、いつ、どこに、なぜ、こういうボールが欲しい、という“かみ合わせ”があった」 こういう解説を望んでいるのだ。 オリンピックやワールドカップなどの世界的イベントの際、テレビ中継でよく見られる、精神論や日本贔屓の発言など、それは応援であって、解説ではない。 聞いていてちっとも面白くない。 本来の解説とは、こういうものであるべきだ。 日本にとって耳が痛い発言内容であっても、解説者は真実を語るべきだ。 また視聴者もそれを公平に受け止めるべきだ。 批判的内容は、解説者が日本を敵視しているのではなく、ありのままを語っているだけなのだと。 ちょっとでも批判する者がいれば、そいつは敵だ、などと考える視聴者が幼いだけなのだ。 日本のテレビ解説が、こういう内容で語られることを望む。 |
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