6785 F1ベルギーGP決勝 はくぶん 2015-08-24 05:31:06
後半戦の幕開け第1戦目。
スパ・フランコルシャンで行われたベルギーGP決勝レースは、ポールポジションから飛び出したハミルトンが、そのままトップを譲ることなく、ポールtoウィンで今季6勝目を飾った。
2位にはチームメイトのロズベルグが、3位にはラスト2周で幸運に恵まれたグロージャンが、それぞれ入った。

序盤からリタイアが多く、サバイバルレースの様相を呈したこのレースは、ハプニングも多かった。
マシントラブル、エンジントラブル以外で、F1史上でも非常に珍しい、タイヤ間違えトラブルなるものが起きた。
ウィリアムズのボッタスがタイヤ交換の際、1組のメカニックがタイヤを間違えて、右のリアだけ、他の3つとは違うタイプのタイヤを履かせてしまった。
そのままコースに出てしまったボッタスは、その周の途中でその指摘を受け、最終的にドライブスルーペナルティを課せられた。
今まで何戦もF1の決勝レースは観て来たが、こんなハプニングは初めてである。
そして、このレース最大のドラマは、チェッカーまでラスト2周という時点に待っていた。
お互いにタイヤが苦しい中、3位表彰台を賭けて、逃げるベッテル、追うグロージャン。
その差は時にテールトゥーノーズ。
唯一1ストップでタイヤを持たせてきたベッテルに対し、グロージャンは2ストップ。
グロージャンのマシンの方が若干速い状況の中で、しかし、そこは流石にワールドチャンピオン、レース巧者のベッテルは、グロージャンにオーバーテイクの機会を一切与えない。
このまま残り2周を逃げ切り、3位表彰台を獲得するかのように思われた42周目。
限界ギリギリで持ち堪えていたフェラーリの右リアタイヤが、直線を走行中に悲鳴を上げ、バースト。
マクラーレン在籍時に、あと数周で優勝を手中に収めようとしていたライコネンが、フラットスポットの出来たタイヤの振動にマシンが耐え切れず、第一コーナ手前で右フロントタイヤが吹っ飛んだ。
あれはいつどこで行われたレースだったんだろうか・・・
そんなシーンが走馬灯のように蘇ってきた。
不運にも、まだコース前半部分を走行中だったため、ベッテルはピットまで辿り着けず、そのままレースは終了。
完走扱いにはなったものの、ベッテルは12位という結果に終わった。
ベッテルには可哀想だが、やはりオーバーテイクや、こういうクラッシュ、バーストシーンが、F1の大きな魅力であるようにも思う。
ところで、レース途中で一つ気になる事があった。
突然の電気系統のトラブルにより、ホームストレートの入口付近で止まってしまったリカルド。
もちろん危険なので、普通ならイエローフラッグが出て、セーフティーの登場なのだが、今回のレースでは、セーフティーカーは登場せず、代わりにバーチャル・セーフティーカーなるものが発動されていた。
バーチャル・セーフティーカーなんて言葉は、今までに聞いたことがないが、一体これは何なのだろうか。
ハミルトンがバーチャル・セーフティーカーの解除を見逃して、ラップタイムを損したようだ、などと言っていたので、コックピットの計器画面に、セーフティーカーでも表示されるシステムなんだろうか。
ちょっと気になるシステムである。

次回、F1第12戦は、2週間後の9月6日。
イタリアのモンツァで行われるから、多分放映はいつも通り23時半からだろう。
もちろんチャンネルはBSフジである。
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