6792 ナルシスト的 はくぶん 2015-08-28 11:14:39
ちょっと古い曲になるが、J-WALKに“何も言えなくて…夏”という曲がある。
1991年7月21日の発売というから、今から14年も前のヒット曲である。
ロングセラーとなり、最終的に約98万枚売れたらしい。

YouTubeにヒット曲メドレーのようなファイルがある。
とある懐メロを聴いていると、それに引き続きこの曲が流れて来た。
夏が終わって、男と女が別れる場面を歌っているのだが、この歌詞を一番最初に聞いたとき、歌詞全体から非常にナルシスト的なものを感じた。

知久光康という、後のTHE JAYWALK(J-WALKの後身)のリーダーが書いた歌詞らしいが、こいつは間違いなくナルシストだろう。
小室哲哉にもナルシスト的なものは感じる。
しかし、小室の場合は分かりやすいナルシズムだ。
こいつのナルシズムは、オブラートに包んだナルシズムである。
一見優しさのように見える部分が、実はナルシズムから来ている冷たさなのである。
分かりやすい小室に騙されることはないかもしれないが、巧妙な知久に騙されることは多々あるだろうと思う。

曲自体は平坦で、特に山場も見せ場もない構成である。
強いて挙げるなら、歌い出しの部分くらいだろうか。
しかし、そんな曲とは対照的に、このナルシスティックな歌詞は、毒々しい光を放っている。
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