6919 | スーパーコンピュータ | はくぶん | 2015-11-17 16:17:44 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
スーパーコンピュータという超高性能コンピュータがある。 日本では略して“スパコン”と呼ばれているらしい。 もちろん色々な計算処理に使われるのだが、その用途を見ると、なんとも巨大なスケールである。 量子力学、天気予報、気象研究、航空機の風洞シミュレーション、核兵器の爆発シミュレーション、核融合の研究など、割と国家的なプロジェクトに用いられることが多いようだ。 日本では神戸の理化学研究所に設置されている“京”というスーパーコンピュータが有名らしい。 そして、毎年2回、世界規模のスーパーコンピュータ性能比べが行われているとのこと。 2015年6月に競われた最新ランキングは以下の通り。
アメリカでも日本でもなく、中国のスーパーコンピュータが世界No.1。 しかも、今回で6期連続のNo.1らしい。 しかも、性能を表す“ペタFLOPS”の数値に於いて、2位のタイタンをダブルスコアで引き離す断トツのNo.1である。 技術力に於いて、常に日本を脅威と考え、日本の二歩も三歩も後ろを歩む中国のスーパーコンピュータが、日本のスーパーコンピュータの3倍の性能を叩き出している。 しかも、このスーパーコンピュータを設計したのは、国や企業ではなく、NUDTと英語略表記される“国防科学技術大学”というのも面白い。 もちろん国や企業から全面的な支援を受けているだろうが、プロジェクトの主体は大学である。 ちなみに、アメリカは国立研究所、日本の理化学研究所は特殊法人である。 そして、アメリカはIBMが、日本は富士通が、このプロジェクトを請け負っているようである。 ただ、天河2号の性能は、確かにタイタンの2倍、京の3倍という結果が出ているが、その際の消費電力も実は各々の2倍、3倍となっている。 ここで一つ疑問として浮かんで来るのが、アメリカも日本も、消費電力を気にしなければ、天河2号と同程度、否、それ以上のスーパーコンピュータなど、実は簡単に作れるんじゃないか、という事である。 アメリカも日本も、民間企業のプロジェクトではないからといって、電力を使いたい放題使っていいというわけではなかろう。 両国共にエコの風潮から、やはり省エネは求められているだろう。 性能競争のために設置しているわけではないので、性能と省エネは常に運営の両輪。 省エネの観点から、必要以上の性能は敢えて抑えられている可能性も充分考えられる。 もしそうなら、消費電力を気にすることなく本当の実力をフルに発揮したら、アメリカと日本のスーパーコンピュータは、一体どんなベンチマークを叩き出すのだろうか。 そして、このランキングには、もう一つ非常に興味深い内容が記されている。 それは、このスーパーコンピュータ達を動かしているOSが、Unixでもなく、Windowsでもなく、BSDでもなく、独自OSでもなく、その97%がLinuxであるということだ。 |
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