6955 | 悪人の善行 | はくぶん | 2015-12-27 06:03:15 |
善人がたまに悪い事をするのと、悪人がたまに良い事をするのとでは、どちらがましかと言えば、それは断然前者だろう。 普段は良い事をしているのだが、たまたました悪い事が目立ってしまっただけである。 ちょうど白の絵の具に黒インクを一滴落としたような感じである。 悪人がたまに良い事をしても、それは日頃の悪事からすれば微々たるもの。 悪事の方が圧倒的に多い。 しかし、昔話や童話には、悪人がたまに行う善行を、非常に賞賛する傾向がある。 悪人にも情けがあったということを確認できたからだろうか。 善人は常に情け深い人かもしれない。 しかし、たまたま悪い事をしてしまったために、評判が地に落ちる。 悪人は数え切れない悪事を働いているのに、ほんの少しの善行で賞賛される。 どう考えてもおかしいだろう。 だったら、日常は悪人でいる方が得だということだ。 |
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