7321 ゴミだらけの不良品を絶品にして今週末納品 はくぶん 2017-06-26 09:12:38
今週末は一つの案件が山場を迎える。
7ヶ月に渡って改良して来たシステムの入れ込み。
元々の担当だった人間がボンクラで、不良品状態で納品してしまった。
納品当日、動かないシステムを前に、先方の担当者と、俺の上司が、その場で固まってしまった光景を今でもよく覚えている。
それから1ヶ月掛けて、なんとか動く状態にまで改修した。
俺はバグは、その時点で全て取り除かれたと思っていた。
その後、そのボンクラ担当者は先方に出入り禁止となり、担当が俺に回って来た。
元の担当者は、ボンクラにも程があるというほどボンクラで、プロジェクトのリーダーをしていながら、システムの中身を何も把握していなかった。
つまり、システム全体がわかる人間がいない。
制作に関わった人間たちは、自分の担当した部分しかわからない。
まさに三流会社と呼ぶに相応しい状況に置かれたわけである。
スタートからペナルティを背負っての継続案件。
もう失敗は出来ないという状況の中で、俺は一度も失敗することなく、これまで完璧にやり遂げて来た。
俺が夢の島と呼ぶそのシステムのからは、今でもいじれば必ず何らかのゴミが出て来る。
その最もゴミの巣窟とも言える部分を、7ヶ月掛けゴミを取り除き、改良を重ね、木曜日に入れ込む。
ほぼ全てを作り直したと言っても過言ではない。
他人のコードなど、もうほとんど残っていない。
テストは重ねて来た。
動作に問題はない。
後はただ間違いのないよう、予定したものを入れ込むだけである。
7ヶ月間溜めたゴミを一気に出す。
今はそんな気分である。
今週が終われば、全てがスッキリする。
そしてこのシステムを、元のボンクラ担当者に返してやろうと思っている。
人事異動で先方の担当者も変わった。
元のボンクラ担当者も、自分で勉強して、少しはシステムが分かるようになったようだ。
自分の責任は自分で取る。
手に余るゴミは、俺が処理してやった。
もう後はそいつ一人で出来るだろう。
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