7574 真昼間の独り言 はくぶん 2020-05-27 11:21:10
皆と同じである事を恐れる。
それは自分が埋もれてしまうことに対する危惧。
個性を重視する文化。
それが欧米の考え方。

皆と違う事を恐れる。
それは自分が埋もれられないことに対する危惧。
個性を排除する文化。
それが日本の考え方。

旅の恥はかき捨て。
日本人だけが口にする言葉だという。
日本の常識、世界の非常識。

一人の日本人が旅で恥をかき捨てても、日本人としての恥は、その場に居合わせた人々の脳裏に残る。
一人の日本人として、日本人という塊の中に埋もれることができたと思った。
しかし、その一人を見て、周囲の人々は日本人を判断した。
埋もれたつもりの一人は、日本人の代表となった。
なぜ周囲の人の目を気にしなかったのか。
それは異国の地で、異国の人々だったからだ。
異国の人々を人間だと思っていなかったからかもしれない。

人が見ていなければ、何も見ていない。
日本人はそう考える。
だから旅の恥をかき捨てられる。
いや、捨てたと思える。
人が見ていなくても、神が見ている。
欧米人は、恥をかき捨てても、神が拾うと思う。
神がいる限り、捨てることはできないと思う。

埋もれることで自分を隠す日本人。
隠れてしまえば何でもできると思う。
しかし、それは集団全員が陥る錯覚。
埋もれて隠れたつもりの一人一人が、実は外から丸見えなのである。
旅の恥はかき捨て。
この根底には、人が見ていなければ、何をしてもいいという考えがある。
日常に神のいない日本人。
自分を隠したがるのは、常に何か後ろめたい意識を抱えているからではないのか。

今日は良い天気だ。
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