7803 | 意味不明な言葉 | はくぶん | 2021-08-28 06:01:07 |
意味不明で理解できない言葉がいくつかある。 ・ほっとする味 一体どんな味なんだろうかと思う。 子供の頃に食べた母親の味と同じ味、というなら分からなくもない。 しかし、味噌汁とか煮物とか鍋物など、その料理というだけで何か家庭的な印象受ければ、たとえ母親の味とは違っても、ほっとすると感じているように思える。 料理を味わう前に、既に料理名に何らかの郷愁や思い出を感じているのかもしれない。 ・(煮えたぎっている)熱々が美味しい 口に入れた途端、料理との格闘が始まり、熱さに耐えならが、何とか飲み込むところまで持っていく。 煮えたぎっている料理を食べる時、これ以外のプロセスを経験したことがない。 そんな風だから、もちろん口の中にある内は、味わうなどという余裕は欠片もない。 運良く、口の中が火傷寸前で、料理が口内に耐えられる温度まで下がった場合は別ではあるが。 それでも、飲み込む方が優先で、飲み込んだ後に残る風味を感じているに過ぎない。 熱々は、口の中が危険すぎて、美味しいもへったくれもない。 味わえるのは、ある程度冷めた状態になってからである。 ・この歌が好きで良かった 歌とは限らないが、何かを好きで良かった、という意味自体が不明である。 逆に、何かを好きで良くなかった、悪かった、と感じる場面があるということなのだろうか。 自分の好きなものは、自分にとっては絶対肯定の対象である。 だから好きになったのである。 何か外的要因によって、その評価が自分の中で変わるものでもない。 もし変わったなら、好きではなくなるだけである。 そういう観点からすると、この言葉を発する者は、本当にそれが好きでないのではないかと思われる。 好きという感覚はあるものの、好きになっていいのかどうかという、意味不明な迷いを感じる。 誰かのお墨付きをもらって、はじめて好きであることを肯定できる。 何かを好きになることすら自由ではない。 そんな卑屈な人間たちの、安堵の瞬間であるように思われるのである。 まだまだ残暑が厳しいようだ。 |
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