カウボーイ カウボーイ・シャツ、テンガロンハット、ジーンズ、拍車、革ズボンといういでたちに身を固めた老カウボーイが 酒場で飲み物を注文した。座ってウイスキーを飲んでいると、若い女性がやってきて、隣に座った。 彼女は、飲み物を注文してからカウボーイに向かって尋ねた。 「あなた、本物のカウボーイ?」 「そうだな。わしは一生牧場で暮らして、牛を追い、馬をならし、柵を修理してきた。  だから、まあ、そうだと言っていいだろう」 今度は、カウボーイが女性に、あんたは何なんだ、と尋ねた。 「私は、牧場に行ったことはないわ。  私、レスビアンなの。一日中、女性の事を考えて暮らしてる。  朝、女性の事を考えながら目を覚まし、食べるときも、シャワーの中でも、テレビを見ても、  何をしても女性のことを考えてしまうの」 その女性は立ち去って、カウボーイは酒のお代わりを頼んだ。 二人連れが隣にやってきて、「あなたは、本物のカウボーイですか?」と尋ねた。 「ずっとそう思ってきた」カウボーイは答えた。 「だが、たった今、わしはレスビアンだと分かったよ」