50年後 ソ連の首相がワシントン訪問のおり、国防省の最新式コンピューターを見せられた。 このコンピューターの未来を予測する能力を実験してみせるため、 だれかが「今から五十年後のアメリカ合衆国の状態は?」という質間を出した。 コンピューターはほとんど即座に詳しい回答を打出してよこした。 次に首相が質問した。「では、今から五十年後のソ連の状態はどうかな?」 回答が打出されてくると、首相はけげんな顔をしてそれをまじまじとながめていた。 「何と書いてありますか?」とだれかが質問すると、首相は答えた。 「わたしには読めない。中国語で書いてある」