ユーレイの話 私はいつも通りパソコンの前に座り、 いつも通り緑のサイトを眺めていた。 そのサイトに投稿されるネタの中に不思議なものを見つけた。 それはテキストで書かれたネタで、 まるで自分の状況を書き表すような内容だった。 そのネタを読んでいる途中で不思議な感覚に襲われた。 「背後に誰かいる」 その時、私は無意識に耳をそばだてていた。 誰もいない部屋の中、一人で画面を見ている私は 確実に頭の後ろに視線を感じていた。 「誰かが見ている」 私はあらゆるところから視線を感じた。 後ろの壁、 カーテンの外側、 ドアの向こう側、 クローゼットの扉の中、 そして、自分の後ろ側 次の瞬間、首の後ろが涼しくなるのを感じた。 私は怖くなった。 後ろの視線がとても気になっていた私は、 恐る恐る後ろを振り返った。 「誰もいない」 再び画面の方向を見ようと振り向くと 一瞬視界に入った鏡の中に、何かが写りこんでいた気がした。 さらに怖くなった私は、気にせずその文章を読みすすめていった。 その文章の最後には、なにやらおかしなことが書いてあった。 −起きてる時は視線を感じるだけかもしれません。 −だけど眠る時は気をつけてください。 −その時にユーレイが現れます。 −なぜそんな事が言えるかって? −それは、昨日も一昨日も眠る時、あなたは横になったでしょう? −You Lay.