ヒツジの話 眠れない時に、よく「ヒツジを数えると眠れる」といいますが それがなぜか考えたことがありますか? これはその疑問にお答えするお話です。 「ヒツジを数えれば眠れる」 僕は一晩中それがなぜかを考えていた。 しかし、いくら考えても一向にわからない。 そこで僕は、ベッドに横になり、 ヒツジを1から数えていった。 「ヒツジが1匹、ヒツジが2匹、」 「ヒツジが3匹、ヒツジが4匹、」 「ヒツジが5匹、ヒツジが6匹、」 「ヒツジが7匹、ヒツジが8匹・・・」 ヒツジの数が100を超え、1000を超え 10000匹も超えていき あたり一面ヒツジの海 その心地よい海の上で 僕はぼんやり考えた 考えている僕の耳に ヒツジの声が飛び込んだ 「答えはこの先にある」 「背中に乗ってついてこい」 背中に必死につかまって ヒツジに必死に聞いてみた 「一体全体この先に」 「一体なにがあるんだい?」 白い海原を駆け抜ける ヒツジは僕にこう言った 「知恵が身につく知恵の実さ」 「答えはその知恵の実さ」 次の瞬間、僕はパッと目を覚まし、 ベッドに横になっていた。 僕は天井を見つめながら夢のことを思い出した。 「知恵を身につける・・・」 その時、僕はわかった。 「ヒツジを数えると眠れる」理由が。 その答えは「知恵を身につけた人」だけが 理解することができるということを。 だって「知恵を身につけること」を 「英知を得る」って言うだろ?